一般社団法人 日本東洋医学会

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漢方とエビデンスEBM

本versionについて

日本東洋医学会EBM委員会診療ガイドライン タスクフォース (Task Force for Clinical Practice Guidelines: CPG-TF) では、わが国の診療ガイドライン (CPG) の中から漢方製剤に関係する記載を調査し、「漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン」(KCPG) として日本東洋医学会のwebsiteに公開している。前頁の「version の履歴」にあるように、2025年10月30日に2024年3月31日時点の調査結果をKCPG 2025として報告した。本年は、「漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン2025」(KCPG2025)として、3年ぶりの全面改訂の年にあたり、その内容は10月に公表済みである。今後は、情報を迅速かつ適切に提供する体制を強化するため、半年ごとに調査および情報発信を行う方針とした。本報告書は、その取り組みに基づく初回の成果を示すものである。

本versionでは、2025年9月30日までに「東邦大学・医中誌 診療ガイドライン情報データベース」に掲載された4,812件から、外国のCPGとその翻訳版、医療倫理に関するガイドライン、動物実験や治験など研究に関するガイドライン、その他、臨床診療を目的としないガイドライン、すでに改訂版が作成されているCPGの旧バージョン、CPGのダイジェスト版、患者向けCPGを除いた1,955件を今回の対象とし、その中の漢方製剤に関係する記載を調査した。

KCPG 2025からの追加・変更は以下の通りである。

発行
年月日
ICD-10 診療ガイドライン名 タイプ 前回 Minds
掲載
分類 タイプ
分類
20250501 M35.0 シェーグレン症候群診療ガイドライン 2025 年版 A B
(旧版のみ)
20250320 B02.2 帯状疱疹診療ガイドライン2025 A
(初版)
20250220 T88.8 術後痛ガイドライン A
(初版)
20250128 R43.1 嗅覚障害診療ガイドライン A B
20250120 M34.0 全身性強皮症診療ガイドライン 2025 年版 A A
(旧版のみ)
20250501 R05.0 小児の咳嗽診療ガイドライン 2025 B B
(旧版のみ)
20250500 K30.0
K31.9
K59.0
K59.1
機能性消化管疾患ガイドライン B
(初版)
20250401 R05.0
R09.3
咳嗽・喀痰の診療ガイドライン 2025[第2 版] B A
20250401 J70.0 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き 2025 (第3 版) B B
20250328 I50.9 2025 年改訂版心不全診療ガイドライン B C
20250320 L80.0 尋常性白斑診療ガイドライン第2 版2025 B
(前版記載なし)
20250301 R10.0 急性腹症診療ガイドライン2025 第2 版 B
(前版記載なし)
20250200 R46.8 小児科医のための不登校診療ガイドライン C C
20200131 R13.0 エビデンスに基づく助産ガイドライン-妊娠期・分娩期・産褥期 2020 削除 B
20181225 K30.0 甲状腺腫瘍診療ガイドライン 2018 削除 B
20200825 N04.9 エビデンスに基づくネフローゼ症候群診療ガイドライン 2020 B C

その結果、漢方製剤の記載のある170CPG を収載した。内訳は下記の通りである。

  • タイプA: 引用論文が存在し、エビデンスレベルと推奨グレードが記載されているもの - 47 件
  • タイプB: 引用論文は存在するが、エビデンスレベルと推奨グレードが記載されていないもの- 65 件
  • タイプC: 引用論文は存在せず、エビデンスレベルも推奨グレードも記載されていないもの- 58 件
  タイプA タイプB タイプC
処方名*
引用論文  
エビデンスグレード    
推奨グレード    

*「漢方」、「漢方薬」、「漢方処方」と総論で書かれている場合もある。

なお、現在までに、KCPG に掲載されたCPG数は、次ページのTableに示すとおりである。

漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン(KCPG)に掲載されたCPG数